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囲碁上達法―入門から初段・高段まで 囲碁エッセイ風上達論(囲碁の心理学)
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囲碁と右脳、直感、戦略思考 

“碁の頭脳”は理系? 文系? それとも芸術系?


 囲碁は高度な頭脳的盤上ゲームですから、理詰めでものを考える人のほうが有利なように見えます。

 実際、欧米では数学・物理を専門にした人やコンピュータ・プログラマーなどに囲碁高段者が目立ちます。また、チェスがかなりのレベルになってから碁を始めた人は、初段に到達する速度が飛び抜けて速いのも事実です。理系の頭脳を持った人のほうが碁の才能がありそう、と考えるのはごく自然のことです。

 ところが、日本では昔から文壇に碁の強い人がたくさんいました。碁会所の常連さん(たいていはアマ三〜七段くらい?)を見ても、理系出身者が多いということはなさそうです。統計をとったわけではありませんが…。

 そもそも日本では枕草子や源氏物語にも囲碁の場面がよく登場します。ある人の研究によると、その文章表現から推測して、清少納言や紫式部は少なくとも現在の初段以上の棋力はあったらしいとのことです。また、江戸時代に碁の強い人といえば、お坊さんと相場が決まっていました。女流文学と囲碁、そして仏教と囲碁…。囲碁は感覚的な要素が強いゲームなのです。

碁では右脳を8割使う?

 
 「囲碁は大変頭を使うゲームだ」という先入観で入門すると、最初はとまどいます。理屈で考えようとすればするほど、わからなくなってしまうのです。そして挫折する。碁が打てるようになるためには、図形的なパターン認識に慣れることが重要だということに気づかないからです。

 超初心者の段階では、まず「ひと目でアタリがわかる」ということが上達のポイントになります。次の段階は、基本の形や、ゲタ、ウッテガエシ、オイオトシなどの手筋が、やはり「考える以前にひと目で見える」ようになっていくことです。

 つまり論理的に考える(左脳の機能)よりも、視覚的にとらえる(右脳の機能)ことのほうが圧倒的に大事だということです。極論をいえば、中級レベルまでは考える人ほど上達が遅れる、ということになります。

 年齢が高くなってから入門した人ほど、碁を理屈で考えようとする傾向があります。入門・初級段階にある方は、「碁は8割以上が右脳を使い、左脳(論理)を使うのは2割以下」だということを肝に銘じましょう。感覚や直感が大切だということです。

上級からは部分の読みと勝負勘。戦略思考は三段から…

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 さて、碁はパターン認識であり、感覚的な要素が強いといっても、要所、要所では形勢判断と、それに基づく戦略、戦術が必要になってきます。碁の理論や勝負勘のようなものが生きてくるわけです。しかし、碁を戦略的に考えられるようになるのはアマ三、四段になってからのこと。それまでは「ああ来たらこう打つ」といった部分的な読みの力と、勝負勘がものをいいます。

 勝負勘は持って生まれた才能のように思われがちですが、囲碁以外のゲームでも養えます。たとえば将棋、チェス、オセロ、連珠(五目並べ)、麻雀、花札、カード(トランプ)、バックギャモン、モノポリー、コントラクトブリッジなどに慣れ親しんでいる人は、囲碁も初段近くまではすぐに到達できます。

 その意味で、俗にいう勝負事の好きな性格の人は、囲碁も強くなる資質があるといえるでしょう。

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