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局後の検討と棋譜の作成

プロは感想戦で強くなる!?


 
 プロの対局を見ると、終局後に必ず感想戦を行っています。感想戦は負けたほうが熱心なのが普通で、「ここでこうすればよかった」、「そうくればこう行く予定だった」、とばかり碁を並べ直し、形勢の良し悪しを論じます。ときには、変化図からもう1局打ち終えてしまうほどのプロの熱意には驚かされます。対局後の検討はプロの上達法として欠かせないものです。

 プロの勉強法がすべてそのままアマに通用するものではありませんが、アマでも三段以上になったら、局後の検討を重要な上達法として意識したほうがよいでしょう。また、初・二段以下の人でも、相手が自分よりちょっとでも強い人なら、対局後の検討は上達に欠かせません。

 初段前後になると、ただやみくもに碁を打っているだけで強くなる段階は終わっているのです。せっかくの実戦対局を効果的に上達に結びつけましょう。

ストーリーのある碁は並べ直せる

 碁が弱いうちは、自分の打った碁を直後に並べ直すことができません。それは記憶力の問題ではなく、手順の流れにストーリーがあるかどうかにかかっています。
 碁は強くなるにつれて、さまざまな石の形や筋を身につけていきます。一つ一つがバラバラに見えた石が、数個の意味あるかたまりとして理解できるようになります。さらに、相手の着手の意図を見抜き、それに対する論理的な結論を出して碁を打つようになると、一局は思考の必然性を持った一つのストーリーとなるわけです。だからプロはたった今打った碁を、すらすらと当たり前のように並べられるのです。しかし、初心者同士の碁を記憶する能力はあまりないようです。プロから見れば支離滅裂で、着手の意図を理解することができないからです。
 

棋譜の作成

 有段者になったら、じっくり打った碁は棋譜の作成をおすすめします。

 対局後に棋譜が作れるかどうかは、どれだけ集中して碁を打ったかにも関係しますが、おおむね棋力に比例します。はじめのうちは30手くらいでよいでしょう。慣れてきたら、50手、80手…と伸ばします。覚えている手数が多くなると、棋力も向上してきます。

 局後の検討をしたときには、棋譜にメモを添えます。忘れた頃に自分の棋譜を並べ返してみると、ずいぶん弱いなあと感じることがあります。それだけ自分自身が強くなった可能性もありますが、傍目八目(おかめはちもく)ということもあります。同じくらいの棋力の人の碁は、自分よりかなり弱く見えるものです。

パソコンの棋譜管理ソフトは囲碁ソフトの付録にも付いている

 パソコン棋譜管理ソフトはわざわざ買わなくても、学習ソフトや対局ソフトに付録としてついてきます。どんなものでもいいなら、無料でダウンロードできるものもあります。コメントも自由に書け、何よりも再現するのが楽なので、勉強になります。

 譜は二十数年前、管理人が若手プロ棋士に打っていただいた指導碁のメモを、後に棋譜管理ソフトに保存したものです。対局後、アルコールが入って家に遅く帰り、翌日になって採譜したので、78手目までしか思い出せませんでした。

 5面打ちだったこと、緊張せず打てたこと、甘い手が散見されるものの大きな間違いもなかったことなどが幸いして、プロとの4子局では初めて勝つことができました。しかし、今見れば、上手を脅かすような鋭い手も見当たらず、このような打ち方ではアマ強豪は勝たせてくれないでしょう。
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