囲碁入門講座〔目次〕
これから碁を始める「大人の入門者」の方へ |
この無料講座は入門者の道案内となるよう心がけたつもりですが、囲碁は本来、理屈で覚えるものではありません。特にはじめの頃は、「実戦=9」に対して「勉強=1」くらいの割合で、碁に早く慣れることを心がけてください。
一般に、囲碁入門時の年齢が高くなればなるほど、理屈で碁を覚えようとする傾向があります。仕事で頭を使っている自信とプライドがそうさせるのでしょうが、碁はテレビゲームなどと同じように実際に手を動かして覚えるものなのです。
このことは何度言ってもいい足りないということはありません。とにかく、人を選ばずひたすら実戦で碁に親しんでください。それがスピード上達するいちばんの方法です。
入門者がポイントとなるページは、入門5「地の囲い方、地の数え方」、入門10「超やさしい死活入門」、入門12「手筋以前の石の取り方の練習」などでしょうか。
このほか、シチョウやゲタ、ウッテガエシ、オイオトシなどの石の取り方(手筋)も、初めてそれを知ったときは感動するでしょう。しかし、早く強くなるためには手筋以前の石の取り合いに眼が慣れることが肝要です。その意味では、実戦に勝る勉強法はありません。
囲碁は文化? それともスポーツ、娯楽? |
ところで、あなたにとって囲碁とはどんなイメージでしょうか。
囲碁は将棋と並んで日本の誇るべき文化です。そのため長い間、新聞の囲碁・将棋欄は文芸に近い扱いをされてきました。実際、昔の囲碁観戦記は格調高い美文調の文章で彩られていたものです。
しかし一方、囲碁は大脳の格闘技ともいうべき頭脳スポーツの側面もあります。お隣の中国では囲碁はスポーツを管轄する部門に属しているほどです。勝ち負けにあまりこだわるのは、あまり囲碁の精神から褒められたことではありませんが、勝敗を争う頭のスポーツであることは確かです。とりわけプロ棋士にとっては飯の種になるわけですから、勝つための技に磨きをかけるしかありません。
囲碁は、格調高い日本の文化であるとともに、戦略的な頭のスポーツであり、そしてだれでも楽しめる室内娯楽でもあるわけです。
ここのところをしっかり踏まえないと、囲碁を過度に美化したり、また逆に軽んじたり、ということになりかねません。
だれでも囲碁初段になれる? |
囲碁を始めたからには、だれでも初段になりたいと思うでしょう。
しかし、実際に対局を重ねるうちに、初段どころか中級(5級前後)も難しいと感じるようになるかもしれません。
でも、だれでも努力を楽しめるようになれば、初段になれるのです。
| プロ棋士の小林千寿五段は、囲碁セミナーや教室で「だれでも三段になれる」というのが口癖でした。 先生のセミナーに参加する人はすでに初段か上級レベルになっている人が多いはずですから、「ここまで来ればだれでも…」というニュアンスがあるのかもしれません。また、「碁は、アマ三段くらいまでは才能不要」という意味もこめられているはずです。 いずれにしても、少し上達が遅いからといって、「自分には碁才がない」などとマイナスの暗示をかけるのはもってのほかです。「だれでも三段になれる」とプラスの暗示をかけていれば、いつかは少なくとも初段くらいになれるはずです。 |
とはいっても、ものには順序があります。高い望みを持つのと同時に、当面の短期達成可能な目標を立てるべきでしょう。
入門者がまず目標とすべきは「初段に星目」を置く9級です。9級あたりから形が碁らしくなり、面白くなってきます。そして、次の目標は5級か3級です。初段が現実のものとなります。もう碁はやめられません。
碁はコンスタントに同じスピードで上達することはめったになく、足踏みを続けたあと、一気に強くなることがよくあります。ジャンプをするためには腰をかがめ、力を貯めることが必要なのと同じです。
最後に、月並みな古い言葉ですが「初心を忘れずに」、そして「継続は力なり」を心がければ、間違いなく初段は達成できるでしょう。

