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置碁というハンデ(二子局〜星目〜星目風鈴中四目)

実力差があっても上手・下手ともに楽しめる囲碁

 
 囲碁はちょっと棋力に開きがあるだけで、勝負はワンサイドになります。勝つ見込みがゼロの相手とゲームをして楽しいはずはありません。ところが、囲碁には実に合理的なハンディキャップがあるのです。それが置碁(おきご)です。棋力の差に応じて、あらかじめ石をいくつか置いてから始めます。
25子の置碁

25子の置石(25級以上の差)

 右の図は、入門時に強い人から置かされる置碁のパターンで、25個も黒石が置かれています。

 碁の段級は置石一つ当たり1級(段)差が目安となっていますから、このハンデ戦は25級差ということになります。しかし、実際は置石の相乗作用があり、それ以上の差と考えられます。

 置碁の対局はすべて上手(白)から打ち始めます。 なお、25子の子は「し」と読みます。

星目風鈴中四目(17級以上の差)

 25子の置碁を卒業すると、右下の図ような17子の置碁がよく打たれます。
 この形は星目風鈴中四目(せいもくふうりんなかしもく)と呼ばれます。碁盤に記された9つの星の位置に置くのが星目、◎印の位置(三々という)に追加した黒石4個が風鈴、□印の石が中四目というわけです。

星目風鈴中四目 石数を減らす場合はまず中四目を1個、ないし2個ずつ減らし、次に風鈴を減らしていくのが普通です。しかし、風鈴がついていると死活の勉強にならないということで、風鈴を先にはずす場合もあります。

 囲碁には置碁があるため、棋力の差があっても対等に勝負を争い、楽しむことができます。これは他の頭脳ゲームにはない大きな長所です。そして、自分より強い人と、置碁を打つことによって、技術や考え方を吸収し、強くなれるのです。

 とはいえ、さすがに10級以上の差があると、もはや対等の勝負とはいえません。面白さは半減するでしょう。上手としては指導に徹して、早く棋力を引き上げてあげる態度が肝要です。その意味で、碁は次の9子局から始まると考えていいでしょう。それ以上は上手の棋力に関係なく「指導碁」です。

星目(9子)以下の置碁

星目(9子局)の置き方 右の図の数字は9子(星目)石を置くときの順番です。近頃はあまりこだわらない人が多くなりましたが、昔は礼儀とされていたものです。

 なお、8子から2子の置石の位置は次のようになります。

・8子局…9の石(この点を天元という)を取り除きます。
・7子局…1〜6まで順番に並べ、7個目を天元(9の位置)に置きます。
・6子局…7、8、9の石を取り除きます。
・5子局…1〜4までを順番に並べ、5つ目を天元に置きます。
・4子局…1〜4の順に、四隅に置きます。
・3子局…1〜3の順に並べ、左上(上手から見て右下)の隅を空けます。
・2子局…1、2の対角線に置きます。

置碁は囲碁上達の要

 囲碁入門から初級に至る過程は、自分でもなにをやっているかよくわからず、強い人には何目置いても勝てる気がしないものです。

 しかし、この一見いばらの道に見える段階を通り抜けると、本当に面白い碁の世界が待っています。強い人と打つのを嫌がらず、技術を吸収し、教わるのだという気持ちで積極的に置碁を打つことが上達の近道です。

最初の目標は初段に星目で勝つこと

 囲碁を教わったら、最初の目標は9級。初段に星目で勝てるようになることです。9級までの到達スピードは千差万別ですが、早い人で3ヶ月、遅い人は2〜3年かかるようです。上達に差が生まれる要因は何といっても上手との対局数です。その他、本人の熱心さライバルや親切な指導者の有無、年齢などが関係します。また、将棋、麻雀、オセロなど、他の盤上ゲームが強い人は、同じ対局数で平均よりかなり早く強くなる可能性があります。

 9級になったら次は3級、そして初段が目標となります。初段までは碁の才能に関係なく、努力次第でだれでもなれます。

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