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囲碁上達法―入門から初段・高段まで 囲碁エッセイ風上達論(囲碁の心理学)
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囲碁・エッセイ風上達論(囲碁の心理学)

 
 囲碁の技術論を避け、碁を打つ人の性格や勝負観、生き方など、碁をめぐる人間模様を中心に上達を論じたエッセイ風の読み物です。初・中級〜初段・三段突破のヒントが満載。
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勝負事に強い人、弱い人




 碁はいわゆる勝負事のひとつですが、世間では「勝負事には強い人と弱い人がいる」というのが常識です。

 技術や判断力で勝負する囲碁、将棋、麻雀、オセロなどばかりでなく、じゃんけんやくじ引きなどの、ほぼ100 パーセント運で決まることまで、「強い人と弱い人がいる」と信じている人もいます。勝負事に強いとは、運の強さのことをいうのでしょうか?

「運が強い、弱い」の考え方

 「運の強い人」については2つの考え方があります。何をやっても運のいい人と、何をやっても運の悪い人、それに中間の人がいる、というのが一つ。

 もう一つは、一生の間に運のいいことと悪いことはほぼ等しくやってくるのだが、運命の神様はその大きさまで には関わらないというもの。小さなことに運をたくさん使い果たしてしまうと、大きな幸運はめぐってこない。大きな不運があったあとは当分、悪いことは起きない。こうした考えを麻雀やルーレットなどに応用する人もいます。

 数学の確率論で考えれば、運に関してのどちらの考えも荒唐無稽なものです。しかし、確率論はあくまで「無限に近い事象」の中で運が「平等に」めぐってくるというもので、少ない事象の中では多少の偏りが生ずるのは当然のことです。しかし、その偏りに法則性はなく、ランダムです。

 主に運で勝敗が決まるゲームにおいては、運に関する考え方や強気・弱気の差が結果に大きな影響を与えます。

勝負事と私のこと

 さて、話を「勝負事に強い人」に戻しましょう。私(当サイト管理人)は中学、高校時代、周囲から勝負事に強いと言われていました。

 
 それには、小学校低学年の頃、両親と毎週土曜日の夜にダイヤモンドゲームに興じたことや、その後も友達とトランプ、花札、はさみ将棋、本将棋、軍人将棋、五目並べでなどでよく遊んだことが貢献しています。

 個々のゲームにはそのゲーム特有の勝つためのセオリーがあるので、一つのゲームが得意だからといって、他の ゲームがうまくなる保証はありません。しかし、勝負事には必ず相手というものがいます。敵が繰り出すさまざまな手段とその結果から、セオリーらしきものを肌でつかんでいく。この能力はいろいろな頭脳ゲームに親しむ中で培われるものです。勝負事に苦手意識のある方は、勝つためのセオリーを発見しようという意識が弱いことが考えられます。

 生まれたときから勝負事に強い人がいるとは考えられませんから、勝負事への強さは、育った環境と本人の興味の度合い、それに勝負に対するこだわりなどが関係すると思われます。

 私の場合は、入門時はやや後れをとるのですが、平均的レベルに達するのは人よりも早かったようです。どんなゲームをやっても最低限、「中の上」くらいには到達します。小学時代に親しんだダイヤモンドゲームやトランプ(特に七並べやダウト)、はさみ将棋などが、勝負の駆け引きの感覚を養うのに役立ったのかもしれません。

 しかし、そんな私も囲碁だけはてこずりました。「才能がない」とあきらめていた時代もあります。今でこそ六段格で打っていますが、囲碁を始めてからの十二、三年間は、初段になるのでさえ途方もなく難しいと感じていたのです。

 ちなみに将棋のほうは、囲碁が数年間3級で低迷していたとき、すでに初段になっていました(将棋の初段は囲碁よりもからく、囲碁の三段くらいの価値があります)。


 この「囲碁・エッセイ風上達論」では、できるだけ技術論を避け、碁を打つ人の性格や勝負観、生き方など、碁をめぐる人間模様を中心に上達を論じます。「大上段に振りかざした割にはつまらないことを書いている」と思われるかもしれませんが、一介の“碁キチ”のたわごとと受け流してください。

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