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4 初歩の死活(六死八活、隅の二線)

 本レッスンは「ルールから始める入門講座I、超やさしい死活入門」の続きです。入門講座では、3〜5目のスペースの「眼の急所」についてやりましたが、ここでは実戦的な初歩の死活として二線を這った石の死活の基本を、辺と隅に分けて解説します。

六死八活とは


 あなたは六死八活という囲碁用語をご存知ですか? 「聞いたことはあるけど、人に説明できるほどわかってはいない」という方は、もう一度ここで復習しておいてください。六死八活の言葉の意味は、@二線に6個並んだ石は自分の手番でも生きることができないが、A二線に8個並んだ石は手抜きをしても生きている、という意味です。次のように図で示せば実に簡単なことです。

1図 6並びは黒先黒死

 黒石が二線に6個並び、白に囲まれています。黒1とスペースを確保しても、白2とハネられて生きるスペースが狭められました。黒3に白4が「三目の真ん中」で、黒が死んでしまいました。これが「六死」の意味です。


2図 7並びは先に打ったほうが勝ち

 黒石が7個並ぶと黒1から3まで、今度は黒地が4目となっています。このあと、白aには黒bで生き。
 ただし、白番なら黒死です。白に1と2の両方にハネられると、黒地は三目。その真ん中に白bと打たれて黒死となります。

3図 8並びは白先黒生き
 黒が二線に8個並んだ石は手抜きしても生きています。白1、3のハネには黒2、4と受けて横並びに4目の地ができました。つまり、「八活」です。

実戦では、「生きるだけ」のために二線を這うのは不利になる

 
 以上で六死八活の説明は終わりますが、最後に大事なことを付け加えますと、実戦では「二線で小さく生きるのは、たいていの場合良くない」ということです。相手の外側の壁(厚み)が強力になってしまうからです。

 ただし、自分の石が生きることによって、隣接する相手の石が自動的に死ぬ場合とか、相手の大きな陣地の中で生きるような場合は別です。ただ生きるだけのために二線を這う(または這わされる)のはまずいのです。でも、このことは棋力が初段に近づいてこないと実感できないかもしれません。

隅の二線、基本詰碁


 六死八活は辺における「死活の格言」ですが、隅においては状況がまったく異なります。そのことを詰碁の解説で見ていきましょう。

4図 黒先生き。白先では?

 二線に並んだ黒石の片側が辺にくっついています。こんな場合は石が5個だけでも、黒番ならと打って生きています。辺に比べて二手少なくて済むわけですね。でも白番なら、この石は死んでいるのです。黒を殺す手は二通りありますが、分かりますか?

5図 正解1

 白1と目の急所に打つのが簡明です。黒2とスペースをつくれば白3と打って、黒は二眼を作ることができません。そこで黒2で3に打てば…

6図 欠け目

 5図の変化図です。白3が目を奪うポイントで白5まで。黒は3の白石をとっても欠け眼になり、生きることはできません。黒4で黒5なら、白4とつながります。

7図 正解2

 もう一つの正解図です。前図の白3も急所なので、そちらを先に打ったらどうか? 黒2から4には、白5と目を奪って黒死です。また、黒2で3は、白2、黒4、白5で同じような形になります。
 このあと、黒の二子取りが心配ですが…

8図 ウチカキ

 黒1の二子抜きには白2のウチカキで欠け目にします。黒は3と外に逃げるしかありませんが、白4で黒の脱出は止まっています。

 隅の二線の死活では、眼形の急所と、欠け眼にする手段をしっかりと頭に焼きつけてください。死活の基本中の基本です。

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