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オイオトシという手筋

囲碁を始めて最初の、あっと驚く手筋


 
 入門時はだれでも、わけがわからないまま碁を打ち、石を取ったり取られたりしながらだんだんと碁が面白くなっていきます。そして、少し強い人と打つと、取られるはずがないと思った石が取られたりして、悔しい思いをします。

 その一つが、本講のオイオトシという手筋です。この手を知っただけでも、碁を覚えてよかったなあ、と思うはずです。

テーマ図1(黒番) オイオトシとは?

 白の形は不完全です。そのため、このままでは白◎の5子は取られてしまいます。

 黒はどのように打つと、白5子を取れるでしょうか?
 3手目、オイオトシで取れます。

正解(アタリ)
 単純に白石にアタリをかけるのが正解です。白がAにつなぐと、黒はBと打って白7子をまとめて取ることができます。この形をオイオトシといいます。初心のうちは実戦でオイオトシに気づかないことも多いので、ひと目で形がわかるようにしておくことが大切です。

テーマ図2(黒番) これもオイオトシ

 上辺中央の白4子は右上の白とつながっているように見えますが、不完全です。この形は実戦でもよくできますので、入門者はよく頭にたたき込んでおいてください。

正解(単純)
 黒1と、単純にアタリをかけて、白石を取ることができます。白Aとつなげば、黒Bとまとめて取ることができます。目が慣れてきましたか?


 それでは次にオイオトシの問題をやっていただきましょう。ひと目でわかるようになれば、初歩のオイオトシは卒業です。

オイオトシの問題

問題1 黒番

問題2 黒番

テーマ図3(黒番) オイオトシの手筋

 右辺の縦につながった白3子はダメが3つ空いているので、このままではオイオトシになりません。

 そこで白が一手目に手筋を放って、オイオトシの形に導きます。どう打ちますか?

正解(ホウリコミ)

 黒1が手筋。この手をホウリコミといいます。白が黒1の石を取った形を想像してください。どこかで見たのと同じ形になります。

 石の向きや周囲の形は変わっていますが、例題2と同じことがわかりましたか? 入門の段階では、石の方向や周囲の石の配置が変わると、同じ形だと気づかないことが往々にしてあります。何ごとも慣れです。

 この形では、黒◎の1線のサガリが利いています。ここに黒が来たら、何かありそうだなと感じることが実戦では大切です。

 下図、白2と取れば黒3と打ち、白が抜きあとのAについでも、まとめて取ることができます。

 
 例題1、2のような単純なオイオトシには気づくようになっても、放り込んでオイオトシにする筋は、初級のレベルでは気づかないものです。

 実戦では中級者でも気がつかないことがよくあります。黒Aと放り込まれた瞬間、「ぎゃっ!」と心の中で叫ぶのなら、まだけっこう強い部類なのです。

 碁は形の記憶力が重要ですが、知識だけではなかなか強くならないことも事実です。何ごとも実戦で経験して肌で覚えなければ、本物とならないでしょう。

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