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眼がなくても生きているセキ

どちらからも取れない石の形がある


 
 攻め合いや死活がらみの戦いの中で、どちらからも手出しができない形が生ずることがあります。それがセキです。セキは眼がなくても「生き」として扱われます。セキには、攻め合いで生ずるセキと死活で生ずるセキの2種類があります。

攻め合いとセキ

攻め合いとセキ左上(攻め合い) 黒石の□印3子と白石◎3子はどちらも切断されていて、攻め合いの状態です。ダメの数はそれぞれ2つずつですから、先に打ったほうが勝ちになります。

右上(ダメを詰める) 黒番なら黒1、白2と順番にダメを詰め合い、黒3で白×印の白3子を打ち上げることができます。

左下(セキ) 攻め合っている石の間にあるダメ(A、B)を内ダメといいます。双方がダメを共有しているので、相手のダメをつめると自分のダメも詰まることになります。どちらからAまたはBに打っても、打ったほうが取られてしまうので、これ以上手出しができません。これがセキです。セキはこのままで黒石も白石も生きている状態です。終局後、地を数えるときはどちらもゼロです。

右下(外ダメから先) 左の形と似ています。黒5のように外ダメから詰めてくのが、攻め合いの基本です。白も同様にダメを詰めてゆき、白8となったところで、内ダメを2つ残すだけとなりました。攻め合っている黒と白7子の石の形は左下とまったく同じで、セキになりました。

死活とセキ

死活とセキ左上(セキ) 白地の中に黒3子が入り込んでいます。このあと白からはアタリになるので打つことができません。仮に、外側のダメが空いていたとしても、黒の3子を取った形は死にですから、手出しができないのです。

 一方黒からも、Aと打つと4子が打ち上げられてしまうので、手出しができません。だからこの形はセキです。どちらも生きていることになり、地は双方ゼロです。

右上(直四) 向きは逆向きになりますが、左上の続きです。白◎と黒4子が打ち上げられたところ。これは直四と呼ばれる形で、生きています。黒Cには白Dで、二眼が確保できます。

左下(セキ) E、F2つのダメが空いており、外ダメはすべて詰まっています。そのため、どちらからも手出しができない状態、つまりセキになりました。

右下(一眼同士のセキ) 白も黒も○印に一眼を持っています。外ダメが詰まり、内ダメはG1箇所を残すだけとなりました。ここでどちらからも手出しができないことを確認してください。先に打ったほうが取られてしまいますから、これもセキです。

 入門・初級の段階では、実戦でセキとは気づかないことがよくあります。碁は理屈よりも経験です。今はよくわからないことでも、実戦を重ねるとわかってきます。

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